7月1日はカナダの祝日でした
6月24日のケベック(州)のフェット・ナシォナル・デュ・ケベックの話をしたので、今回はカナダの祝日(カナダ・ディとか、フェット・ナシォナル・デュ・カナダとか、いうようです)について書きたいと思います。
7月1日は、英領北アメリカ法によって、1867年7月1日にカナダ連邦が成立した事を祝う日のようです。
1879年に祝日となったときは、「連邦の日(コンフェデレーションの日)」と呼ばれていたようですが、その後、「自治領の日(ドミニオンの日)」となり、1982年のカナダ法(カナダの、イギリスへの依存を終わらせる法律)の可決後、現在の名前になったようです。
カナダのあちこち、とくにカナダの首都オタワで大規模に祝われます。コンサートや花火などいろいろ行事があるようです。
このブログでは、フランス語圏の話をする事になっているので、この日のケベック(州)について書きたいと思います。
ケベックではこの日は「引越しの祝日」または「全国的な(この場合は「州を挙げての」の意味でしょう)引越しの日」と呼ばれることが多いようです。フランス語で、 la Fête du déménagement (読み方はラ・フェット・デュ・デメナージュマン)または la journée nationale du déménagement(ラ・ジュルネ・ナシォナル・デュ・デメナージュマン)と言うようです。7月1日から借家の賃貸借契約が始まるらしく、それとカナダの祝日が上手くあってしまった結果、このように呼ばれるようになったようです。( http://fr.wikipedia.org/wiki/F%C3%AAte_du_Canada フランス語のページです。)
このように書くと、カナダの祝日を祝いたくない人(政治家)が故意に祝日と賃貸借契約の開始日を一緒にしたのではないか、なんて思われそうなんですが、ウィキペディアによると( http://fr.wikipedia.org/wiki/F%C3%AAte_du_Canada フランス語のページです)、これを決めたのは自由党の連邦主義の政治家で、5月1日から始まっていた賃貸借契約を、学校の学期途中だからという理由で、7月1日からにずらしたのだそうです。たしかに、学校の途中で、家の契約が終わったからと引越しになったら大変ですよね。
なにはともあれ、1982年の憲法にもケベックは参加していなかったのではないかな、と思うので、このようなカナダの祝日に引越しをすると決めても、あまり反論が無かったのもなんとなくわかるような気がします・・・。
***
nationalという語をケベック(州)は州の関連するものに使うのですが、日本語では一般的に「国」と訳されることが多いです。とはいえ、ケベックは州であって、国ではないので、訳すとき、直訳するわけにいかず、微妙な気持ちになります。状況から「州」と訳さなくてはいけないのでしょうけれど、「州の」provincialという言葉を避けるためにわざわざnationalという言葉を使っているようなので、そういう努力を翻訳するときに無駄にしているなあ、と思います。
« 激寒の地に咲く薔薇 3 ハンザRosa rugosa 'Hansa' | トップページ | アサガオ、間に合うでしょうか・・・? »
「フランス語圏」カテゴリの記事
- 少し不思議な気がします(2012.02.01)
- クリスマスの曲 ケベック(2011.12.15)
- ケベック(州)の北方開発プロジェクトに関連して見つけた記事 5(最後)(2011.10.23)
- ケベック(州)の北方開発プロジェクトに関連して見つけた記事 4(2011.10.22)
- ケベック(州)の北方開発プロジェクトに関連して見つけた記事 3(2011.10.22)
コメント
« 激寒の地に咲く薔薇 3 ハンザRosa rugosa 'Hansa' | トップページ | アサガオ、間に合うでしょうか・・・? »
祝日=引っ越しの日とは、いきなり生活に密着した感じになりますね~

日本の祝日は、何のための日だったかよく分からなくなることがありますが、これならどちらも絶対忘れることがなさそうで、かえっていいかもしれませんね
投稿: イルカねこ | 2011年7月 6日 (水) 14時44分
イルカねこさん
そうなんですよ。いろいろ読んでいると、祝日は引越しのためにある、といった感じがします・・・
日本の祝日について、たまに質問されるのですが、敬老の日(今年は9月19日)と勤労感謝の日(11月23日)がたまに出てきません・・・
投稿: きいろひわ | 2011年7月 6日 (水) 23時05分